令和7年第2回定例会一般質問~繁華街のカラス対策について問う~

令和7年第2回定例会において一般質問の質問と答弁を掲載します。

中野区基本計画についてです。

 閉会中の委員会で、中野区基本計画の進捗状況について報告がありました。政策の成果指標が、計画策定時の令和2年度から令和6年度にかけて全て低下しているという結果です。委員会でのやり取りでは、新型コロナウイルス感染症の影響で回復が遅れているというようなやり取りもありましたけれども、実際、令和3年度から令和5年度にかけて上昇している指標もあることから、この仮説では説明ができません。成果指標だけを見れば、令和2年度から取り組んできた施策は成果がなかったというふうに、これを見れば判断をされてしまうわけですけれども、実際にはアンケートのサンプル数だったり、アンケートの取得方法が変わっているので、そういったことも影響していると考えます。いずれにしても、指標についての検証は必要です。

 令和8年度以降、基本計画策定に向けて指標体系の見直しをどのように進めるお考えか、プロセスや検討体制について御説明をお願いいたします。

 基本計画の改定に際し、政策、施策、事業の体系をどのように整理し、優先順位をつけていくのか御見解をお示しください。

 中野区では0歳から4歳児や30代から40代の年齢層において転出超過が続いており、年少人口比率は23区中下位に位置しています。居住環境要因として、家賃が高い、住宅が狭いとの声が多くありますが、区は住民基本台帳から町丁目単位でデータ抽出が可能です。現在は未実施ですが、地域別の転出入のデータとアンケート結果をEBPMの手法で分析すれば、重点的な支援エリアも特定が可能です。区は子育て政策の成果指標として区民意識・実態調査から定住意向を重視していますけれども、先ほど指摘したような意識調査には制度上の課題もありますので、子育て世帯への転入転出を指標とする設定をすることについて見解を伺います。

 続いて、中野区区有施設整備計画についてです。

 次期中野区区有施設整備計画策定に向けて、区は、「建築後60年を迎える前に建物耐久度調査等を実施し、長寿命化が可能であると判断された場合には、大規模改修を行った上、建築後80年で建替する」という方針を示しています。建築後60年を迎える前の時点と書かれていますが、直前で判断される場合、計画的な基金積立や区民への説明が十分に行えないのではないかと懸念をしています。また、近年の急激な物価高騰により、実際の施設建て替え費用は当初の取得原価の5倍から10倍となっている施設もあります。現行の積立計画では、減価償却の期間が終了した施設は更新に必要な費用の積立てが完了したことになるわけですけれども、取得原価と実際に必要な更新費の乖離が大きいことから、基金積立額としても全く足りません。多くの施設が50年以内に償却を終えているので、建築後60年から80年の長寿命化を行うと、大規模修繕費の費用も積み立てられないという仕組みになります。また、その後の更新費の積立ても不十分な仕組みです。仮に学校に20億円をかけて長寿命化をした場合、20億円を新たに固定資産取得原価として計上し、20年間で償却することになります。将来の学校建て替え財源として、25%の5億円を20年かけて積み立てるということになるんですが、現状、学校の建て替えには1校80億円から90億円必要と言われておりますので、全くこれでは足りません。減価償却費ベースの基金積立は実際にそぐわない計画であり、この長寿命化は負担の平準化ではなく、次世代の負担を先送りすることになります。区は施設ごとに減価償却期間を何年に設定しているのでしょうか。具体的な基準や実績を御説明ください。

 令和3年時点では学校1校52億円と説明されてきましたが、中野本郷小学校建設では約80億円、平和の森小学校では約90億円と御説明されておりまして、取得原価との乖離も大きくなっています。また、償却を終えている施設が多い対象の基金については、今後の積立てにも反映されにくいという仕組みになります。

 義務教育施設整備基金、社会福祉施設整備基金、施設改修分など各施設整備基金ごとに対象となる施設の平均取得原価は幾らでしょうか。また、対象となる施設の総数と既に減価償却が終了している施設数についてもお示しください。

 減価償却費に基づいた基金積立計画では、将来の大規模修繕、建て替え費用を十分に確保できない上、耐用年数80年にすることで、ますます理論と矛盾する結果となります。区長はこのような取得原価と実際の更新費用の乖離をどのように認識され、今後の基金積立計画や償却方法の見直しを含めて、具体的にどのように検討されていくのか伺います。

 3月11日の厚生委員会で、北部すこやか福祉センター移転整備の候補地についての報告がありました。これまでは沼袋小学校跡地が予定されていましたが、東京都財務局から未利用都有地の情報提供があり、現在の北部すこやか福祉センターに必要とする機能を配置する床面積の確保が可能と判明したと報告されています。沼袋小学校跡地は避難所機能とオープンスペースにも指定されており、民間の施設を誘致する場合でも、地域として避難所の受皿を確保していく必要があります。地域によっては中部、南部すこやか福祉センターに避難所機能を持たせている、そういった例もありますけれども、現在の北部すこやか福祉センターには避難所機能がありません。沼袋小学校跡地の避難所機能が縮小する場合には、地域本部のエリアをまたいで避難する事例もあることから、跡地の状況によってはほかの地域本部エリアへの避難を想定しておく必要があると考えます。区の見解を伺います。

 沼袋小学校跡地は避難所の想定受入数、約515名と伺っております。移転後の北部すこやか福祉センター候補地などで避難所機能の確保が難しい場合は、沼袋小学校跡地の避難所機能を何としても維持していかなければなりません。沼袋小学校跡地について、今後、公共施設、民間施設を建てるにしても、避難所機能の維持を前提に検討を進める必要があると考えますが、見解を伺います。

 続いて、中野駅周辺のごみ対策についてです。

 先月あたりから中野駅北口繁華街ではカラス被害が増えていまして、飲食店や商店の前に置かれた生ごみや資源ごみが頻繁に荒らされ、路上に散乱する事態が常態化しています。この時期はカラスの繁殖期で素行が荒くなる時期でもありますが、今年は例年よりも個体数が増加しているのではないかという声も地域から寄せられております。私の知り合いで実際にカラスにつつかれたという方のお話も伺っております。子どもたちにとっては非常に脅威となります。現在は遠方からカラスが飛来している可能性もあるんですけれども、カラスの巣が増えて、中野区がカラスの拠点、根城になると、衛生面や景観の悪化に加え、害虫やネズミの発生といった二次被害なんかも懸念されます。今後、カラスが増えていく傾向になるとすれば、対策もそれに応じて強化をしていかなくてはなりません。令和6年度の通報全体数とごみ荒らしの通報件数、また昨年と今年の5月の通報件数について伺います。カラス対策について今後どのように対応していくのかも、併せて伺います。

 西宮市では一般的なごみネットを使用されていてもカラスなどの鳥獣による被害が後を絶たないことから、より被害防止効果の高い折り畳み式ネットボックス等の購入補助をしています。カラス被害が増加していく場合には、こういった対策の検討も必要になってまいります。中野駅北口周辺繁華街の飲食店や小売店等の事業者のごみ出しに対して、これまでどのような指導や啓発を行い、被害軽減に向けた協力を求めてきたのでしょうか。また今後、商店街とどのように連携をしていくのか伺います。

 続いて、個人宅周辺やごみ集積所でもカラス被害が増えており、住民の生活環境や安心感に不安を与えています。区民への啓発チラシ配布や予防ネット貸与、購入補助などの支援策をどのように講じる考えなのか、見解を伺います。

 近年、中野駅北口では、一部の私道で歩きたばこや吸い殻放置が多発しており、景観が悪化しています。現行の路上喫煙禁止区域は公道が主対象となっておりますが、私道に関しては地権者からの要望、同意があれば、路上喫煙禁止区域に指定することができます。区域外となる私道の一部では、喫煙やポイ捨てが横行し、地域環境の美化や住民の安全確保に支障を来していると考えます。区内各地で路上喫煙禁止区域を設定した場合、歩きたばこやポイ捨ての抑制効果はどの程度あるのか、実際に指定後の喫煙率や違反件数が低下した例があるか伺います。こういったことは検証に不可欠でございますので、実際に路上喫煙率がどの程度低下したのか伺います。

 また、中野五丁目の私道では、たばこの吸い殻のポイ捨てが増加し、歩道や植え込みに散乱し、美観や安全に悪影響を与えています。区として地権者や住民と連携して実施してきた美化活動や啓発の指導、取組内容とその効果について伺います。また、今後の取組についても伺います。

 以上で、私の全ての質問を終わります。

〔区長酒井直人登壇〕

○区長(酒井直人) 立石議員の御質問にお答えいたします。

 中野区基本計画について。基本計画策定に向けた検討についてです。

 基本計画の策定に当たり、基本目標と政策は基本構想に定めていることから、現行の内容を引き継ぐこととし、施策や事業の体系については、これまでの実績や社会情勢の変化等を踏まえて、見直すべき点がないか検討を進めているところであります。こうした政策や施策の検討を行う中で、各成果指標の内容についても各所管において検討を行うとともに、私を本部長とする中野区基本計画策定本部会議において内容を審議しているところであります。政策及び施策を効率的かつ効果的に推進するため、政策横断的な視点を持って重点的に推進していく取組を重点プロジェクトに位置付けていきたいと考えております。

 子育て世帯の転入・転出数を指標とすることについてです。

 保護者及び子どもの定住意向については、区の子育て環境に対する子どもと子育て家庭の満足度を図る観点から、成果指標として設定してきたものであります。子育て世帯の転入・転出数については要因の分析が困難な部分もありますが、子育て世帯の転入・転出の動きを直接把握するという観点から、区として捉えておくべきデータの一つであると考えておりまして、成果指標として位置付けることも検討してまいります。

〔企画部長岩浅英樹登壇〕

○企画部長(岩浅英樹) 中野区区有施設整備計画についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、減価償却期間の設定基準についてでございます。

 減価償却期間は、税法上定められている耐用年数で設定をしており、例えば学校や総合体育館では47年、すこやか福祉センターでは50年などと設定をしているものでございます。

 続いて、基金類型ごとの施設平均取得価額についてでございます。

 令和5年度決算時における建物の科目における平均取得価額につきましては、財政調整基金施設改修分対象施設は約9億円、義務教育施設整備基金対象施設は約24億円、社会福祉施設整備基金は約3億円でございます。令和5年度決算時における最も面積の大きい建物について、減価償却が終了した施設の件数は、財政調整基金施設改修分対象施設におきましては107件のうち35件、義務教育施設整備基金対象施設につきましては34件のうち26件、社会福祉施設整備基金対象施設につきましては61件のうち13件でございます。

 基金積立計画等の見直しを含めた対応策についてでございます。

 現在の基金計画におきましても、減価償却累計額相当額の25%の確保という年度末残高目標額を設定しておりまして、整備に必要な財源は一定確保できていると考えております。しかし、物価高騰の影響が続くことが予想されるため、物価変動の影響などを考慮した見直しを行うことを検討しており、今後お示しをしていきたいと考えております。

 最後に、旧沼袋小学校跡地の活用方針についてでございます。

 北部すこやか福祉センターにつきましては、江古田四丁目都有地への移転・整備を検討しておりますが、旧沼袋小学校跡地の活用につきましては、避難所機能の確保と併せて検討をしてまいります。

〔防災危機管理担当部長吉沢健一登壇〕

○防災危機管理担当部長(吉沢健一) 私からは、中野区区有施設整備計画の御質問のうち、地域本部エリア以外の避難所の活用についてお答えいたします。

 現在、沼袋小学校跡地につきましては、沼袋地域本部エリアにおける避難所としての機能になっておりまして、その必要性は高いものと認識しております。一方で、当該エリア以外の避難所の活用につきましては、今後の状況を踏まえながら、慎重に検討を進めていく必要があると考えております。

〔保健所長水口千寿登壇〕

○保健所長(水口千寿) 私からは、カラスの通報件数及び区の対応についてですが、令和6年度のカラスに関する相談は年間合計で39件でした。通報全体数は、昨年5月は9件、本年5月は27件、そのうちカラスがごみをまき散らしているとの通報は、昨年5月は0件、本年5月は11件でした。区民等から保健所に相談や情報が寄せられた際には、内容に応じて現地の確認を行うとともに、関係部署と情報を共有して対応しており、ごみ荒らしについては清掃事務所等と連携しながら対応しているところです。

〔環境部長浅川靖登壇〕

○環境部長(浅川靖) 私からは引き続きまして、商店街のごみ収積所におけるカラス被害対策についてでございます。

 一般に、集積所におけるごみの出し方に問題がある場合には、警告看板等を設置するほか、店舗等に直接訪問し、アドバイスしたり、状況によっては文書指導等も行っているところでございます。しかし、適正にごみ出しをしていても、カラス対策という観点ではもう一工夫が必要となる場合がございます。例といたしまして、飲食店などから出るごみにつきましては、蓋つき容器で出すこと等を推奨をしてございます。特に、飲食店等が密集する中野駅周辺の集積所では、収集時以外の巡回も重点的に行っておりまして、一定の効果を上げておりますけれども、今後は地元商店街の会議等にも参加するなど連携を強めまして、排出事業者の声を聞きつつ、効果的なカラス対策を共に講じてまいりたいと思っております。

 次に、家庭ごみのカラス被害対策でございます。

 清掃事務所におきましては、直接的には2世帯以上の集積所へカラス除けネット無料貸与等をしております。しかし、カラス被害防止には、ごみ袋はちゃんと縛って中身が出ないようにする、できるだけ水分は絞る、収集日の朝に出すカラスネットの使用時にははみ出さないように覆う等の基本的なごみ出しマナーの徹底が大切でございまして、これらは今後さらにショート動画でありますとか、SNSの活用といった、伝わる広報活動を意識しながら展開してまいります。

 続きまして、路上喫煙率の推移でございます。

 区は平成17年7月31日に中野駅周辺を路上喫煙禁止地区に指定いたしました。指定以降、毎年、通行人のうち何割の方が本来行ってはならない喫煙をしているかということを定点調査しています。指定当初の平成17年度は路上喫煙率は1.77%でございました。令和元年度には0.07%まで減少し……

○議長(森たかゆき) 質問時間は終了しております。答弁は結構です。

 以上で立石りお議員の質問は終わります。

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